お寺とのお付き合い、なくても大丈夫?

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昨今では新しいお弔いの在り方や、働き方の観点からお寺とのお付き合いを持たない家庭が増えていると言われます。「将来必要になったらどうすればいいのだろう?」「今まさにお付き合いがないけれど、どうやって手配すれば…」と、ご不安や疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか。

ここではお寺とのお付き合いが無い場合のあれこれや、お付き合いの必要性について解説していきたいと思います!

お寺とのお付き合いは必要?

まずはズバリこの疑問。仕事の都合で地元から離れてしまっている、時間が取れない、周囲にお寺が無い…など、様々な問題が生じている現代で、お寺とのお付き合いは必ず必要なものなのかを考えてみましょう。

仏事を行うけれど、お寺との付き合いがない場合でも、基本的には問題ありません。現代では、仏事に関しても多様な形で行う方が増えており、仏壇でのお参りや家庭での供養のみを行い、お寺との深い付き合いを持たない家庭も多くなっています。仏事には一般的に法事(年忌法要やお彼岸、お盆など)が含まれますが、これらの儀式を家庭で簡略化して行う方法もあります。もし家族や親族が集まり、故人を偲ぶという意図で供養ができていれば、形式にこだわらずとも心を込めた仏事といえるでしょう。

ただし、法要や葬儀といった大きな行事の際には、お寺の住職さんにお経をお願いすることも多いため、まったくお寺との関わりがないと不便に感じることがあるかもしれません。その場合、必要になったタイミングで都度相談できるお寺や僧侶派遣サービスを利用することもできます。お寺との日常的な付き合いがなくても仏事を行うことはできますが、大切な法要や節目に備え、信頼できるお寺やサービスをリストアップしておくと、いざという時に安心です。

葬儀の時にお世話になったお寺はどう決まる?付き合い方は?

葬儀の際にお経をお願いすると、知らないお寺の方がお経をあげてくださる事があります。このお寺はどのようにして決まっているのでしょうか。また、お付き合いは続けていくべきなのでしょうか。

基本的にお世話になっているお寺が無いご家庭の葬儀の場合、葬儀社が近隣のお寺を独自に手配しています。そのため遠方から来られた方には新たに檀家寺とするには遠すぎたり、何かの手違いや、その地域に希望の宗派が無い等の事情で、別の宗派のお寺を手配されてしまう事があるのです。そうなってしまっては、戸惑いが多くなってしまいますよね。

葬儀の際に依頼したお寺とその後もお付き合いを続けるかどうかは、必ずしも義務ではなく、家族や個人の選択に任されています。最近では、「葬儀だけお寺に依頼し、その後の法要や供養は家庭で行う」「別のお寺や僧侶派遣サービスを利用する」といったケースも増えており、柔軟に対応できる環境が整っています。お付き合いを続けるかどうかを決める際には、以下のポイントを踏まえておくと良いでしょう。

  • 家族や親族の意向

家族や親族が先祖供養や法要を定期的に行いたい場合、そのお寺とお付き合いを続ける方が便利なこともあります。特に墓地がそのお寺にある場合は、自然と関わりが続くこともあります。

  • 葬儀後の法要や供養の意向

年忌法要やお彼岸、お盆の供養をお寺で行いたい場合、葬儀時にお願いしたお寺との付き合いが続くことが一般的です。ただし、家庭で供養することや他の僧侶派遣サービスに依頼することも可能ですので、必ずしもそのお寺にお願いし続ける必要はありません。

  • お寺との関係性や距離

近隣のお寺で、相談しやすくお付き合いを続けたいと思える場合には、そのまま関係を続ける方がスムーズですが、遠方に住んでいて通うのが難しい場合には、別の僧侶やサービスに切り替える方が良いかもしれません。

  • 費用の面

お寺とのお付き合いが続くと、年会費や寄付などがかかる場合もありますので、費用面が負担になるようであれば他の方法を検討しても良いでしょう。僧侶派遣サービスのほうが一度きりの依頼で済むケースもあります。

葬儀を担当してもらったお寺との関係を変えたい場合は、感謝の気持ちを伝えた上で、供養の形を変える意向をお寺にお伝えすると丁寧です。多くのお寺は理解を示してくれますし、無理に関係を続ける必要はありません。お寺とのお付き合いは柔軟に選べますので、ご家庭の事情やライフスタイルに合わせて無理のない形で続けるかどうかを決めてください。

駆け込み寺やサービスを探す方法を知る

固定のお寺にお世話にならないご家庭は、前述の通り派遣サービスなどを利用することで、お経をあげていただけます。では、このようなサービスはどうやって手配をすればよいのでしょうか。

必要なタイミングで都度利用できるお寺や僧侶派遣サービスを見つける方法として、以下のような方法があります。

  • インターネット検索

「僧侶派遣サービス」「お寺 法要 依頼」などのキーワードで検索すると、多くの僧侶派遣サービスが見つかります。代表的な僧侶派遣サービスには、「よりそう」「みんれび」「お坊さん便」などがあり、全国どこからでも依頼が可能な場合が多いです。
それぞれのサービスサイトには、依頼できる内容や料金、口コミなどが掲載されており、自分に合ったサービスを選ぶ際の参考になります。

  • 口コミサイトやレビューサイトの活用

「エンディング産業展」「日本消費者協会」などのサイトで提供される口コミやランキング情報も役立ちます。僧侶派遣サービスのレビューを掲載しているサイトも増えていますので、実際に利用した方の口コミを確認すると信頼できるサービスが見つかるでしょう。

  • 地域のコミュニティや紹介

地域の仏具店や葬儀社に相談するのも良い方法です。仏具店や葬儀社は地元のお寺や僧侶と関わりがあることが多いため、信頼できる僧侶や派遣サービスを紹介してもらえることがあります。
また、地元の知人や親族に相談すると、近隣のお寺で相談に乗ってくれるところを教えてもらえることもあります。

  • エンディングノートや終活サポートを利用

最近では、終活サービスの一環として、仏事に関するサポートを提供しているエンディングノートや終活サポート会社も増えています。こうしたサービスでは、僧侶派遣やお寺との連絡サポートがセットになっている場合もありますので、終活の一環として活用できます。

  • 仏事アプリの利用

「よりそう」などが提供する仏事アプリや、僧侶派遣に対応したアプリもあるので、スマートフォンから簡単に予約や相談ができ、便利です。アプリを通じて日程調整や支払いもスムーズに行えるため、利用しやすい方も多いです。


このように、オンラインからオフラインまで幅広く選択肢があり、必要に応じた関わり方がしやすくなっています。

どこのお寺とも付き合いがない場合お墓はどうしたらいい?

法要の面は上記のようなサービスでフォロー出来ることが分かりましたが、お墓はどうするべきなのでしょうか?

どこのお寺とも付き合いがない場合でも、お墓を持つ選択肢はいくつかあります。近年はお寺に属さず、自由に供養できる形態のお墓が増えているため、ライフスタイルや家族の事情に合った方法を選びやすくなっています。

  • 霊園や公営墓地の利用

民間霊園や公営墓地は、宗教や宗派にとらわれず利用できるところが多いです。これらは各自治体や民間企業が管理しているため、基本的にお寺との付き合いは不要で、管理費のみで利用できます。
公営墓地は料金が抑えめであることが多く、申し込みには住民登録が必要なことが一般的です。一方、民間霊園は立地や設備によって料金が異なり、宗教自由の霊園も多いです。

  • 納骨堂

都心部などでは、屋内で供養できる納骨堂が普及しています。納骨堂は管理がしやすく、個別にスペースが区切られているため、家族で利用しやすいのが特徴です。大きなビルの中にあることもあり、天候や場所を問わず供養ができる利点があります。
契約時にお寺との付き合いを求められる場合もありますが、宗教不問の施設も多く、無宗教での利用も可能です。

  • 永代供養墓

永代供養墓は、定期的な供養をお寺や霊園が行ってくれるお墓で、家族が遠方に住んでいる場合や、将来的にお墓を継承する人がいない場合に適しています。永代供養墓は、個別の区画や合同供養の形で供養を受けられるため、お寺との付き合いがなくても安心です。
永代供養墓は、お墓参りや管理をしなくても供養が続くため、手間や費用面で負担を抑えられます。

  • 樹木葬や海洋散骨

自然に還る供養方法として樹木葬や海洋散骨もあります。樹木葬は、墓石の代わりに樹木や花をシンボルとして遺骨を埋葬する方法で、自然に囲まれた環境での供養が特徴です。
海洋散骨も選択肢のひとつで、海や山に遺骨を散骨することで、自然に還ることを希望する方に適しています。これらの供養方法は、個別の管理が不要で、お寺との付き合いも基本的にありません。

お寺と付き合いがない場合でも、お墓や供養の方法は多様で、自由な選択ができます。家族や自分の希望に合った形態を選び、管理が無理なくできる方法を検討してみると良いでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。近年ではお寺とのお付き合いが無くても、独自に供養スタイルを決めていくことが出来るのですね。何事も多様性の時代。これからの供養では、こういった新しい供養の方法を選択するのもいいかもしれません。是非参考にしてみてくださいね。

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