モダン仏壇ってどんな仏壇?

仏具・仏事の豆知識

皆さんは【仏壇】というとどんなものを想像しますか?

おそらく漆塗りや金箔装飾が施され、蓮の花など仏教的なモチーフが用いられたなんとなく厳格なものを想像される方が多いのではないでしょうか。

現代では住環境やライフスタイル、個人の宗教観や価値観の変化に伴いモダン仏壇と呼ばれる仏壇が普及しています。モダン仏壇とは、従来の伝統的な仏壇に比べて、現代的なデザインや機能を取り入れた仏壇のことです。一般的には、シンプルでスタイリッシュな外観を持ち、リビングルームや洋室などのモダンなインテリアに調和するように設計されています。今回はモダン仏壇の選び方について解説していきます。

モダン仏壇の選び方

サイズで選ぶ

まずは仏壇を置くスペースを確保してそのスペースに収まるサイズのものを選びましょう。横幅は扉を開くスペースが必要となりますので、置き場所は「幅+20cm」が目安です。モダン仏壇の中には扉のない仏壇も多くありますのでスペースの確保が難しい場合にはそういったものを選ぶと良いでしょう。

デザインで選ぶ

モダン仏壇はマンションやアパートといった現代の住環境やライフスタイルに合わせて設計されており、和室だけでなく洋室やリビングルームにも自然に調和するよう工夫されています。また、合わせて仏具もモダン仏具といってフォルムが可愛らしいものや色味のあるものが普及しています。自分自身が気に入ったものを選んで故人または自分好みのお祈りの場を作ることも可能です。

価格で選ぶ

仏壇の価格は産地や使用している材料、デザインなどによって多種多様です。

産地

国産の仏壇は日本の伝統的な仏教文化に基づき、職人の手によって丁寧に作られることが特徴です。職人の技術による安心感があり、国内製造なのでアフターサービスも受けやすいですがその分価格が高めになる傾向があります。

一方海外製は生産量や人件費の関係で製造コストを抑えられるためリーズナブルな商品が多く揃っています。実際、今は販売されている仏壇の7割程度は海外製だと言われています。

材質

仏壇に使われる素材は様々ですが、黒檀、紫檀などの希少価値の高い銘木が使用されているとその分価格も高くなります。

現代に普及している仏壇は、原木を0.2〜0.3mm程度の厚さに薄くスライス加工したシート状の素材を合板などの「素材」に張り付けた突板化粧板を使用しているものがほとんどです。表面材は天然木そのものなので、見た目も木目や質感がナチュラルです。軽量かつ変形リスクが少ないことから施工・加工しやすく、同じ色味の材料を大量に入手しやすいので無垢材よりもコストを抑えて様々な樹種を採用できることから安価になる傾向があります。

また、価格を抑えたいときにはインターネットでの購入も考えてみるとよいでしょう。インターネットでの買い物は不安に思うことがあるかもしれません。そんな時は利用者のレビューや口コミを参考にしたり、一度最寄りの仏壇店に出向いて実際に手に取ってみてからネットで類似品を探してみるのもいいでしょう。インターネットでの販売商品は実店舗よりリーズナブルに購入することができます。

価格、デザイン、材質、何に重きを置いて選択するかは予算や家族の意見を考慮して決めるといいでしょう。

仏壇に合った仏具を揃える

仏壇は、本体を購入すればそれでOKという訳ではありません。掛軸やおりんなどの仏具が揃ってはじめて使用できます。購入頻度の高い買い物ではないので迷うことも多いと思います。そんな人向けにあらかじめ仏壇と仏具のセット販売をしている店舗もあります。 セット販売は、仏壇と仏具を一つ一つ揃えるよりも値段が安く設定されており、安く揃えることができます。仏壇を購入するのが初めてでも、必要最低限のものがすべてが付いてくるので安心です。また、仏壇が届いたらすぐに使うことができます。

まとめ

「仏壇を引き継ぐことになったけどサイズが大きすぎて設置できない!」「家の雰囲気に合わなくて仏壇がういてしまう。」など昨今の住環境によりモダン仏壇を選択する家庭が増えています。モダン仏壇は「祈りの空間」と「現代の暮らし」を融合させた新しい形の仏壇です。和室、洋室問わずどんな空間にもマッチしやすいのでお部屋の雰囲気を損なわないのが利点です。また設置場所を選ばないのも特徴の一つです。仏壇に合わせて故人が好きだった色や柄の仏具などで揃えると、毎日のお祈りの素敵なスペースになることでしょう。

ご家族と相談をしながら、自分たちの大切なご先祖様や故人様を想う憩いの場としてモダン仏壇を検討してみてはいかがでしょうか。

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