仏壇を二階に設置するのはNG?意外と知らない仏壇の「ルール」とは

仏具・仏事の豆知識

大切な先祖や故人をしのぶために置く仏壇ですが、その置き方のルールといわれても、多くの方があまりピンとこないものです。しかし、先祖や故人に失礼のないように、きちんとルールを守っておきたいものですよね。本記事では仏壇の置き場所やルールについて解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

仏壇の置き場所にはとくに決まりがない

人の死や弔いにまつわるものなので、仏壇には置き場所ひとつとってもさまざまなルールがありそうなものです。しかし、実は仏壇の置き場所にはとくにこれといった決まりはありません。しかし1つ誤解されがちなルールがあるので、次で詳しく説明します。

仏壇を2階に設置するのはNG?

仏壇を二階に置くのがNGだという話を聞いたことがある方もいるかもしれませんが、こちらもとくに問題はないのです。なお、故人が眠る仏壇の上を人が通ってはいけないとされていますが、仏壇を1階に置けば2階にいる人が仏壇の上を通ってしまうということになります。したがって、むしろ仏壇は1階よりも二階に置いたほうがマナーとしても適しているでしょう。仏壇を2階に置くのはNGだというのは、大きな誤解です。

なぜ仏壇を2階に置いてはいけないとされているのか

仏壇を2階に置いてはいけないとされている理由としては、単に「仏壇が重いから」というものが挙げられます。仏壇は重く素人では容易に分解・組み立てができず2階に持っていくのが大変なので、2階に置いてはいけないとされるようになったと考えられます。

また「お参りするのが大変だから」という理由もあり、主に高齢者が階段の昇り降りをしなければならないため、2階へ仏壇を置くのを避けるようになったようです。仏壇を2階に置くのはマストではなく、大事なのは子どもから高齢者までみんなが同じ気持ちでお参りができるかどうかです。無理に仏壇を2階に置く必要はありません。

仏壇を同じ部屋に置いてはいけない?

仏壇の置き場所に決まったルールはありませんが、複数の仏壇を家の中に置く場合は、それらを同じ部屋に置くのはNGとされています。これは異なった宗派の故人同士が同じ部屋にいると、彼らがくつろげないとされるほか、法事で住職を家にあげる際に失礼にあたるとされているためです。複数の仏壇を置く場合は、違う部屋に置くなどの工夫をしましょう。

なお、宗派によって仏壇を置くべき特定の方角を定めている場合もあるので、複数の仏壇を置く際はとくに意識するとよいかもしれません。たとえば、浄土宗・浄土真宗・天台宗では東向きに仏壇を置くことが一般的で、曹洞宗では南向きなどといったように定められています。すべての宗派が向きを定めているわけではありませんが、こだわる場合は故人の宗派を調べてみましょう。

ここまで、仏壇の置き場所にとくにルールはないが、複数の仏壇を同じ部屋に置くのはNGという話をご紹介しました。最後に、それ以外の仏壇を置く際のルールも確認しておきましょう。

仏壇設置時に守りたいルール

仏壇と神棚と向かい合わせにしない

神棚と仏壇を同じ場所に置く場合、向かい合わせにして置かないようにしましょう。神棚と仏壇が向かい合わせになっていると、お参りをする際にどちらか片方にお尻を向けてしまうことになり、マナー違反となってしまうためです。とはいえ、仏壇の上に神棚を置くこともよくありません。これはお参りをする際に、神棚にお参りをしているのか、仏壇にお参りをしているのかが分からないとされるためです。

足を向ける場所に仏壇を置かない

仏壇に足を向けるのは故人に対し失礼であり、NGとされているので、その点も考慮して仏壇を設置しましょう。たとえば寝室に仏壇を置いている家庭もありますが、就寝する際に仏壇が足元の方向に来るように置かないようにする必要があります。そのほかテレビの横などに置いている場合も、ふと足を延ばしてテレビを見る際に仏壇に足を向ける姿勢になってしまうため注意しましょう。

そのほかで仏壇を置く際に注意すること

厳格なルールとは少しそれますが、仏壇を直射日光のあたる場所や湿気の多い場所に置かないようにするのも重要です。仏壇の多くは木材で作られているので、直射日光や湿気に弱く、変形・変色の原因となってしまうためです。結果として仏壇がすぐに劣化してしまうので、この点も注意して仏壇を置くべきでしょう。

家族や親戚が集まりやすいので、リビングに仏壇を置くパターンが無難だといえるでしょう。

2階に置くためのオススメの仏壇は?

ミニ仏壇(モダン仏壇)

  • 特徴: 小型で軽量。インテリアに馴染むデザインが多い。
  • メリット: 持ち運びがしやすく、狭いスペースにも置ける。
  • おすすめポイント: シンプルな現代風デザインが多く、マンションや一軒家の2階にも適しています。

床置き仏壇(コンパクトサイズ)

  • 特徴: 現代風の床置き仏壇なので、コンパクトなサイズで自分たちでも設置できるサイズ。
  • メリット: 仏壇は小さくしたくなく、かつ2階に置きたい場合に最適。
  • おすすめポイント: 掛け軸や位牌、仏具など飾るものがたくさんある場合にオススメ。

2階へ運べない場合は、仏壇専門の引っ越し業者に依頼する

  • 特徴: 大きなお仏壇でも仏壇専門なので安心して運んでくれる。
  • メリット: 代々受け継がれてきた仏壇を、最適な場所で引き継ぐことができる。
  • おすすめポイント: 新たにお仏壇を買い替えることがなく費用も抑えられる。

まとめ

本記事では、仏壇を置く際のルールについてご紹介しました。仏壇の置き場所についてのルールはなく、2階に置くのも決してルール違反ではありません。しかし、同じ場所に2つ以上の仏壇を置かないこと、神棚と向かい合わせに置かないこと足を向ける場所には置かないというルールはしっかりと守りましょう。

仏壇は大切な故人をしのぶためのものなので、しっかりとルールを守り、また長く置けるように普段からの扱いや置き場所にも気を配るとよいでしょう。

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