仏事コーディネーターって何をする人?資格や相談できることを解説!

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仏事コーディネーターをご存じでしょうか。簡単に要約すると仏事のプロフェッショナルであり、仏事に関する知識が豊富な人が取得できる民間資格のことです。では、仏事コーディネーターはどんな仕事ができ、どのようなことを相談できるのでしょうか。本記事ではそれらを解説していきます。

仏事コーディネーターとは

仏事コーディネーターとは、宗教用具業界で働いている方のみが受験でき、仏事コーディネーター資格審査協会に認められた仏事に関する資格保有者のことです。そのため仏壇や仏具、法事といった行事に関して専門的な知識を豊富に持っています。

最近では少子高齢化で単独世帯が多くなっているため、仏教離れによる仏事がわからないといった問題が発生しているのです。身内が他界したことにより突発的に仏事が行われなければならず、悩んだり焦ったりする方も多いでしょう。そんなときにサポートしてくれるのが、仏事コーディネーターなのです。

仏事の歴史

インド仏教では考え方が違ったため、死者に対して儀礼はありませんでした。仏教が中国に伝わると、仏教の考えは無視できない概念であり、道徳として社会に広がっていきます。インドで言い継がれてきた中陰説(死後四十九日までに転生する)という考えを取り入れて、大乗仏教の経典が作られたのです。そこで地獄の概念や儀礼が考えられるようになり、三回忌までの供養が数えられるようになったのが始まりです。日本では、約1,400年前の飛鳥時代から仏が造られ、仏具が扱われています。

さらに、平安時代になるとすでに一周忌が行われていました。中国から仏教が伝わると武家社会を中心として三回忌まで行われるようになったと記録が残されています。日本の仏事は時代の流れによって50年、100年と継続的に仏事が行われるようになったそうです。

仏事コーディネーターの仕事とは

仏事や仏具に関する悩みや相談事を解消するためのスペシャリストが仏事コーディネーターです。仏事は宗派によって違いがあり、必要な仏具も異なってきます。亡くなった方の供養をサポートするため、仏具販売店に専門的な知識を持ったコーディネーターが在籍しているのです。また、仏事は日本の文化です。僧侶だけでなく、宗教的文化の後継者としての役割もあります。

仏事コーディネーターの資格について

仏事コーディネーター資格について詳しい内容を見ていきます。受験資格や試験内容はどのようなものなのでしょうか。

仏事コーディネーターの受験資格とは

仏事コーディネーター資格試験が開始されたのは2004年です。お寺などの減少や単独世帯の増加、少子高齢化によって身近な人に仏事の相談ができない現状により相談先として仏事コーディネーターが生まれました。資格を取得することによって仏事に関する専門家としての証明書となり、お客の信頼度が高まります。受験資格は、20歳以上かつ仏壇・仏具の販売店に3年以上勤めている者(アルバイトや非常勤も含む)のみが受験できます

受験に関する情報

試験は年に1度開かれており、会場は東京および大阪の2箇所です。講習を受講し、試験に合格することで認定書とIDカードが交付されます。有効期限は5年間(更新手続きにより継続可)となっております。

また、試験時の講習には、仏事コーディネーター資格審査協会が指定するテキストを用意しなければなりません。試験内容は、仏教の基礎知識、仏事に関する知識、仏壇仏具の製品・販売知識、関連する法令の知識、仏事コーディネーターの使命と心構えとなっております。テキスト代を含めた受験に不可欠な費用は4万9,000円(税抜)です。

仏事コーディネーターには何を相談できるのか

仏事が開かれることは人生で少ないでしょうし、仏具を日常的に購入される方はほとんどいないと思われます。そこで大変ありがたい存在が仏事コーディネーターです。ここではどのような内容について相談ができるのか見ていきます。

仏壇や仏具に関する相談

仏壇や仏具に関してすべてを網羅している仏事コーディネーターです。宗派によって仏具が異なるため、宗派に合った仏壇や仏具を選択する必要があります

また、仏具を設置するルールもありますので、何を揃えればよいのかわからない場合も相談ができます。素材や形、大きさもさまざまな仏壇です。予算も考慮して購入したいところですので、供養の方法やご希望もふまえたおすすめのものをコーディネーターが紹介してくれるでしょう。

宗教行事に関する相談

宗教的な行事やしきたりは地域や宗派によって異なるため、行事に関しても不安要素が大きいところだと思われます。供養行事で初めにつまずく人が多いのが初盆です。葬儀や納骨でもない供養には大切な行事になりますが、経験のある年長者が周囲にいないときこそ、仏事コーディネーターに頼れます。

また、その後に行われる回忌法要に関することも同様に相談が可能です。他にも親族へ報告する際のマナーやしきたり、法要当日の食事内容、服装などを含めた詳細までも丁寧に教えてくれます。

まとめ

仏事全般的に豊富な知識と経験を持っている仏事コーディネーターについて解説しました。相談内容は仏事全般、しきたりやマナーまでの相談ができます。普段経験することがない葬儀などの宗教行事は、突然その機会が訪れることもあるのです。そんなとき身近に相談できる人がいなくても、仏事コーディネーターの存在を知っておくことで悩むことなく相談先を見つけられるでしょう。また、今後資格を取得したい方には内容や予算も参考になるのではないでしょうか。

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